食べログの星はアマゾンの星と一緒じゃない?

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00087/022700025/

この記事の内容をざっくりと要約すれば、ヤラセが横行しており、食べログの高評価が必ずしも当てにはならないよねということになる。

 

確かにその通りだけど、何故食べログの評価が怪しいことがここまで問題になるのだろうと思う。2ch(今は5ch)とか、Amazonの商品の評価も全てが正当できちんとしているとは言いがたい。

 

その中で食べログだけがどうしてこんなにも公正ではないから問題だと指摘されるのか。それは個人が食に対して、明確な指標を持っていないからだと思う。

 

掲示板で書かれている人をまさか全て鵜呑みにする人はいないだろうし(いたらヤバい人だし)、商品の星だって参考程度にしか見ない人も多い。

 

なのに、なんでここまで食に関する評価は多くの批判を浴びせられるかと言えば、人々が食に関して興味はあるが、自分の好みを正確に理解していない人が多いからだろう。

 

どこで何が食べたいかを自由に検索することが出来る。これだけ聞くと選択肢は無限に思えるが、実際はかなり少ない。

その理由として、まずどこで食べるかであるが、その場所を知らなければお店を検索することが出来ない。仮に場所が分からないからと全国で検索すると、食べログでは812502件(2021年3月現在)出てくるんだから、全部を見ることはできないだろう。ちなみに東京都で128571件となる。(更に掲載されていない店を含めれば際限が無いのである。)

 

また何が食べたいかという質問も実は難しい。例えば和食とざっくり言っても、全てが良いわけじゃないし、なんなら他のジャンルも美味しそうであれば別に嫌じゃないし…という場合がほとんどであり、明確にこれが食べたいと言えることの方が難しいからだ。

 

要するに、明確にここで○○が食べたいと言えるのは、自分がその店に何度も行っている時しかありえないのだ。

 

だからかは分からないが、食べログではまずエリアを入力する形になっているし、店のランキングがジャンル関係なく、星の順に出てくる。

 

つまり私達はかなりざっくりと自分の外食に対して、どこに行くかどうかを決めていると言える。いや正確に言えば、食べログのレビューの星に自分の選択を委ねているといえる。

 

勿論マニアックに、特定のレビューアーさんを信仰し、自分でも情報収集を欠かさない人も食べログを利用している人の中にもいる。

 

しかしそういう人は、一般的な意見の総意の星の数が必ずしも自分の好みと一致しないと分かっているからこそ、食についての収集を欠かさないのだ。

 

人生100年時代とも言われ、男女平等の風潮やアジア諸国における外食率(台湾では13〜64歳の68%が3食全て外食を取っている)の増加の背景から、今後私達は今以上に外食先のお店についての選択の機会は増加するだろう。

 

だからこそ、就職の選択や、マイホームのように1食1食を模索し、追求出来るよう個人が情報を集め、見分けることが必要なのではないか。

 

私は食べログを批判しているわけではない。というか、食べログの評価方法を変えたところで、他のインターネットの評価と同じように正当で公正なものだけにはならないと思っている。だから食べログであっても、何割かが真実である媒体として認識すべきなのではないか。

 

勿論100%でなくても、不正の可能性を1%でも減らす責任は、食べログ側にもある。けれど私達もまた不正な評価を信じないようにする為の鑑識眼食べログ側だけに任せず、持っておく必要があるだろう。

 

PS. 食べログで星低いけど、美味しかったお店を見つけると、めっちゃテンション上がるよね